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岸和田のまちづくり(まちを良くするためのさまざまな活動)を行っている皆さんに、活動を始めたきっかけなどをお聞きしました。
「まちづくり」というと難しく聞こえますが、決してそんなことはありません。
団体や個人、年齢、性別を問わず、岸和田のまちのために何か始めたい、また、新しい世界と繋がりたいと思っている人はいませんか。
できることから始めるためのヒントを、ぜひ見つけてください。
岸の丘町二丁目に本社を置き、産業廃棄物処理・リサイクル業務などを行っている「株式会社興徳クリーナー」。様々な地域貢献活動を行っている同社の専務取締役営業部長である片渕則人さんと経営企画室長である上出広幸さんのお二人にお話をお聞きしました。
専務取締役営業部長、片渕則人さん
▼株式会社興徳クリーナーについて
(片渕さん)
当社では、地域貢献活動は定期的にさせていただいています。
年に1~2回ほどの川の清掃ボランティアは、ずいぶん前から行っています。あとこれに加え、ちきりアイランドでの清掃活動にも参加させていただいています。
あと、ここ2年くらいで始めたのは、地域の見守りパトロール活動です。
岸和田警察署と連携して進めているもので、毎週水曜の夕方5時半から6時くらいまで、営業の担当者などが地域のパトロールを行っています。
開始前には小学校に出向いて、全校集会で子供たちに挨拶をしました。不審者に思われたら困りますので(笑)。
(片渕さん)
当社が事業として行っている「産業廃棄物処理」には、悪いイメージがついていると思います。
そのため当社では、事業を行っている中で、地域の方々とのコミュニケーションは非常に大切だと考えています。また、そのコミュニケーションは、日ごろから継続して取っておくことが大切だと考えています。
(片渕さん)
当社では、いろんなことに挑戦したいというスタッフの気持ちを大切にしています。
先ほどお話しした地域の見守りパトロールなども、現場社員や事務社員が月に1回会議を行い、会社がよくなることや、やってみたいことを出し合うワーキングチーム(社内の勉強会)で出てきたアイデアです。会社や社長から、これをやれと命令されて始まったものではありません。
会社や地域を良くしようとする社員の気持ちを大切にしていることが、この社風を作っているのかもしれません。
(上出さん)
産業廃棄物処理のリサイクルで、新しい取り組みをできないかということを考えています。廃棄物の中から希少物資を回収する特許を取ったり、今世の中にない新たな技術を持つことで、リサイクルに取り組んでいきたいと考えています。
それがうまく進んだときは、うれしいですね。
経営企画室長、上出広幸さん
あと忘れられないのは、2018年に発生した台風21号にかかる災害廃棄物の処理のことです。
この時当社は、各市内に保管されている災害廃棄物を回収し、仮置き場で選別作業を行い、処理場へ搬出する業務を岸和田市から委託されました。
だんじり祭が直前に迫っている状況で、祭を安全に開催するためには、各市内に保管されている災害廃棄物を撤去する必要がありました。地域の皆さんが早急な撤去をご希望されているのを存じあげていましたので、他社の協力も得ながら、社員一丸になって撤去作業をおこないました。
回収作業をしていた時、近くに住んでいる方から飲み物をいただき、笑顔とともに感謝の言葉をいただいたときのことは、忘れられません。
改めてこの作業の意味や重要性を認識することができ、長時間にわたる作業でしたが、なんとか終えることができました。
(片渕さん)
地域に根差した事業展開を考えています。
岸和田、大阪が元気でないと、事業を続けていくことができません。
産業廃棄物処理・リサイクルは、地域のインフラ(基盤となる事業)でもあります。地域が活気づくことが当社の願いですし、それに貢献できるような会社になりたいと考えています。