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まちづくりプレイヤーインタビュー「特定非営利活動法人CAPいずみ-暴力防止・人権ネット-」

記事ID:[[open_page_id]] 更新日:2023年5月15日掲載

岸和田のまちづくり(まちを良くするためのさまざまな活動)を行っている皆さんに、活動を始めたきっかけなどをお聞きしました。
「まちづくり」というと難しく聞こえますが、決してそんなことはありません。
団体や個人、年齢、性別を問わず、岸和田のまちのために何か始めたい、また、新しい世界と繋がりたいと思っている人はいませんか。
できることから始めるためのヒントを、ぜひ見つけてください。

子どもが安心・安全なまちづくり
地域で子どもをサポートしましょう

「特定非営利活動法人CAPいずみー暴力防止・人権ネット」代表の内野 清子さん、理事の平松 重美さんにお話をお聞きしました。

▼CAPいずみ-暴力防止・人権ネットについて

  • 団体名 特定非営利活動法人CAPいずみ-暴力防止・人権ネット
  • 所在地 大阪府岸和田市並松町20番22号
  • 代表者 内野 清子
  • 設立年月 1997年6月「CAPいずみ」設立 2008年8月NPO法人認証
  • HP https://cap-izumi.jimdofree.com/

どんな活動をしていますか

(内野さん) 「特定非営利活動法人CAPいずみー暴力防止・人権ネット」は、1996年12月に開催されたCAPプログラムの養成講座に参加した3名でCAPいずみを設立、1997年6月から活動を始めました。その後、2008年にNPO法人になり、現在では、約30人余りの正会員と賛助会員で活動しています。

内野さん内野さん

 

主な活動内容として、CAPのプロラグラムをワークショップという形で、子ども達や子ども達の周りにいる先生方、保護者、地域の人たちに一緒に考えていただく活動を行っています。


例えば、子ども達へのプログラムでは、先ず私達が子どもの役になり、被害に遭って権利をとられる劇を見てもらって、被害に遭わないためにはどういうことができるかを子ども達と一緒に考えます。子ども達からは「断ればいいやん。」とか「嫌と言えばいいやん。」とか「逃げたらいいやんか。」など様々な意見が出てきますので、そういった子ども達から出た意見を取り入れて、次は自分の権利を守る劇を見てもらいます。
その次の段階で、子ども達は自分で自分を守るという力を持っているとともに、「周りにいるお友達を助けることができるんや」、ということを体験してもらうために、子ども達自身にお友達を助ける役で劇に参加してもらいます。いじめであったり、誘拐であったり、性暴力であったりと、3つの暴力を中心にして自分ができることを一緒に考えて体験してもらいます。


ワークショップでは、「こうすべき」というこということではなく、「こうすることができるよ」という、選択肢を広げるために、CAPのプログラムの根っこにある「安心」「自信」「自由」という言葉を通して、一緒に考えていくことを基本としています。
 

~ 子どもワークショップ ~ 

 寸劇(就学前は人形劇)や話し合いを通して、子どもが自分自身や友達を守る力があることに気づき、暴力にどう対処するかを学びます。
 

~ 大人ワークショップ ~

 教職員や保護者、地域の子どもに関わるおとなを対象にしたワークショップ。
子どもの人権を守るため、子どもを孤立させず支援するために何ができるかを学びます。

 

一人一人がとても大切な命を持っているということを柱にして、嫌なことがあったらイヤと言っていいんやよ、逃げていいんやよ、逃げていいんやよ、周りの人に相談していいんやよ、ということをメッセージとして伝えています。子ども達だけでなく、子どもの周りにいる先生方、家族、地域の人達にも内容を知っていただいて、子ども達からメッセージがあった時にはサポートしてもらえるようにおとなワークショップでおとな達にも伝えています。

  おとなワークショップおとなワークショップ
大人ワークショップの様子

 

CAPのプログラムを提供するだけでなく、子どもの人権に関わる映画会とか講演会、暴力防止・人権に関するセミナーや講座も行っています。

 

CAPって何でしょうか?

(内野さん) CAPとは、もともとアメリカで始まったプログラムです。Child(子ども)Assault(暴力)Prevention(防止)といって、子どもがいじめ、虐待、体罰、誘拐、痴漢、性暴力など、あらゆる暴力から自分の心とからだを守る暴力防止のための予防教育プログラムです。

1978年にオハイヨ州のコロンバスシティで小学2年生の女の子がレイプに遭ったことから、地域の子ども達も、いつか自分も同じ目に遭うのではないか、家族も子どもが同じような被害に遭うのではないかと地域全体が不安になりました。心配した教師が、当時あったレイプ救援センターといって、性暴力を受けた女性をサポートする施設に相談しました。センターでは、それまでは女性をサポートするプログラムだったものを、子どもにも合うようなものにしようと、医師や心理士など多方面の人達が関わって、子ども達に向けて伝えるCAPのプログラムが誕生しました。アメリカでCAP活動に携わっていた 森田ゆり さんが、日本にCAPプログラムを紹介されて、その森田さんの講座を受けたメンバーがCAPいずみを立ち上げました。現在はトレーニングセンタであるCAPセンター・Japanが養成講座を実施しています。

3つの権利

子どもの特別に大切な3つの権利

「あんしん」・・・・・・怖いことが何もないときの気持ち

「じしん」・・・・・・・今までできなかったことが、できた時の気持ち。心や体が強くなったような気持ち

「じゆう」・・・・・・・自分のしたいことが選べた時の気持ち

 

嬉しかったこと、苦労したこと

(内野さん)
一番嬉しかったことは、CAPのプログラムを子ども達に伝えていって20年以上やってましたら、学校などへ行った時に、学校の担任の先生に「僕もCAPのプログラムを受けたことがあるんですよ。」とすごく嬉しそうにお話していただくことがあり、昔受けてくれた人が、ここでまた生徒さんと向き合われているんやなと思うと、すごく嬉しかったですね。
常に自分自身も学んでいかなくてはならないのは大変ですが、それは楽しいとセットになった苦労かなと思っています(笑)。活動を始めてから年数も経っていますので、体力的になかなか厳しいかなと思いますけど、子ども達に出会えるのは楽しみになっています。

 

(平松さん)
子ども達との出会いは、ほぼ1回きりですが、出会う度に子どもの話を聞く事を大切にしています。私達大人が思っているよりも、子どもって力をすごく持っているなと、そこまで考えているんかと驚かされます。こちらが子ども達から元気をもらうこともあって、子ども達に出会えることが一番楽しいです(笑)。
コロナの時は苦労しましたね。いろんな面で制限があって。特に学校へ行って何かをする時は、緊急事態がでたら決まっていたワークを延期しなければならなかったりなど、コロナ禍での活動はしんどかったですね。そんな中でも呼んでいただける教育委員会、学校があったのは、本当に有難かったと思っています。

 

活動をする上での課題は?

メンバーがだんだん高齢化してきて、今の状況で活動を増やすことが難しい状況になってきています。
もっとたくさんの人に仲間に入っていただき、一緒にやっていってほしいですね。


今の社会の中で子どもの虐待もいじめも増えています。だからこそ、CAPの役割はすごく大切と思っているし、伝え手がもっと増える必要があると思っています。

 

今後のビジョンは?

平松さん

 

 

 

 

 

 

(平松さん) 目標は、「泉州の子ども達のすべてにCAPを」ということですが、なかなか現実的には難しい。

少しでもCAPを伝える子ども達を増やしていきたいし、おとなの方々に子どもの権利についてわかってほしい。
おとなと同じ対等な人間として子どもを見て、子どもの声にきちんと耳を傾けるおとなが地域に増えることが、地域全体を良くしていくことになると思います。

 

子どもへの暴力をなくしていくには、どういった取り組みが必要ですか?

近年、児童福祉法、児童虐待防止法が改正され、法律でも体罰禁止ということが明記されました。
​法律によって、社会の意識を変えていくことも大事だと思います。

 

何よりも、子どもを大事に思う社会って大事かな。
何か困ったことが起こった時に、子どもが相談できる場所が国にも地域にも必要と思います。

そのためには、先ずはおとなが相手を本当に大切に思って接することができるようになっていけたら、と思います。

 


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