きしわだ議会だより　令和3年11月1日号（No.186）　第1面

　令和2年度の財政状況は、経常収支比率が前年度に比べて改善したものの、市債の未償還残高は依然高い水準で推移し、また、今後も投資的経費にかかる市債の発行が想定され、財政状況が好転したと評価することは難しい。
　一方、新型コロナウイルス感染症から市民の命と暮らしを守る施策を推進していくことも求められている。
　こうした厳しい状況にありながら、一般会計では、実質収支は7億9971万2千円となり、また特別会計、企業会計においても、総じて黒字決算になった点を評価し、満場一致で決算を認定した。

審査過程での主な意見・要望

• 学校でのいじめや暴力、登校拒否などを減少させるため、教員が子どもたちとしっかり向き合える環境の整備を。
• ヤングケアラー、デートDVなど、若年者が抱える課題に対し、オンラインを含む相談窓口の設置と、周知・啓発の強化を。
• 令和2年度に売却に至らなかった用地は、行財政再建プランの集中改革期間の最終年度である今年度中に売却先を確定し、財源確保を図るよう関係各課で協力を。
• 債権管理事業は、条例に基づく債権の適正管理と未収金対策の強化により、財政健全化と市民負担の公平性確保を。
• マイナンバーカードは、行政手続きのオンライン化など、市民の利便性の向上を図るために、周知と普及を。
• 森林環境整備基金積立事業は、持続的に森林環境整備を行うため、若い人材の育成を。
• 指定管理者からの提案事業は、履行を前提とした協議の過程を記録し、実施に向けた作業工程などを含めた明文化を。
• 市立産業高等学校は、入学志願者が減少しており、選ばれる学校に向けた抜本的な構造改革を。
• 市民や子どもたちを感染から守るために、新型コロナワクチン接種の推進と、PCR検査に対する市独自の補助を。
• 保健所に対し、新型コロナ感染症の自宅療養者に関する情報提供を求めるとともに、市独自の支援の実施を。