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【図書館発】泉州ゆかりコレクション第7弾「岸和田の物産と大日本物産図会」展を開催中です(終了しました)

記事ID:[[open_page_id]] 更新日:2024年6月12日掲載

​ 岸和田市立図書館では「子ども向け郷土資料」として岸和田発見シリーズを発行しました。4冊目にあたる『岸和田の産業 (郷土の産業を知ろう)』は岸和田の伝統産業や現在の農業・林業・漁業・工業・商業など幅広く取り上げ、岸和田の産業を紹介したものです。
 今回は、冊子に収録したものを含めて、江戸時代の地誌に取り上げられた岸和田の名産品に始まり、岸和田周辺の動植物等がまとめられた資料や明治から大正期の岸和田の商工業を概観できる資料、さらには明治時代の全国名産品を描いた浮世絵の一部をご紹介します。 江戸時代から明治・大正と時代が移る中で産業がどのように変遷してきたかを感じていただければ幸いです。

展示の様子 展示の様子​​

 今回、最初にご紹介するのは岸和田を中心に泉州一帯の近世の各地域の特産物です。「泉州志」や「和泉志」をはじめ多くの地誌類が発刊されました。歴史・古跡などとともに各地の特産物・名物が紹介されています。また名所図会や産物図会など挿絵の入った地誌も数多く刊行されています。
 ここに紹介した物産は造られなくなって久しいものも多く、作られていたことを示す資料も非常に少ないものです。その意味でも改めて眺めてみることは意義のあることだと思えます。泉州の風景などを扱った浮世絵も多くあります。
  最初に展示してあるのが泉州特産とされる「飯蛸」漁の様子が描かれた浮世絵です。歌川国芳が描いた「山海愛度(あいたい)図会」という美人画のシリーズで国毎に特産物が上部に描かれています。「あとが聞きたい」というタイトルで泉州名物が「飯蛸」として蛸漁の様子が描かれています。
 二点目に明治から大正にかけての商業・工業の様子がうかがえる資料として明治期の商工名鑑ともいえる「和泉南部豪商銘工魁」(川崎源太郎著)和泉文化研究会刊と市制記念に発刊された「岸和田要鑑」に収録された岸和田の主要な企業広告もご覧いただきます。岸和田本町にあった八百福の引札 (広告ポスター)も一点展示いたします。
 三点目は享保・元文頃(1735年から 1738年頃)に江戸からの指示で全国の各藩が物産や動植物などを調査して提出した控えと思われる資料が「享保元文諸国産物帳集成」として刊行されていますのでご紹介します。また岸和田藩が領内の物産を調査した際の控えと思われる「泉州岸和田領分物産草木記」をはじめ岸和田周辺の動植物や産物を記した資料を紹介します。岸和田周辺にオオカミやカワウソが住んでいたという記載もあり大変興味深いものです。
 四点目に三代歌川広重が描いた『大日本物産図会』を紹介します。日本諸国の名産品の生産工程などの様子を描いた揃い物の錦絵です。明治10年(1877年)に開かれた第一回内国勧業博覧会に出品・販売されました。明治初めの全国の産業の様子を伝える貴重な資料です 大日本物産図会は日本各地の物産をそれに携わる人々とともに描き出したシリーズ物の錦絵です。全体を通して時代とともに産業構造が地域の特性と相互に作用しあいながらどんどん変化していく様子がみていただけると思います。
 岸和田市立図書館では、今回の展示物を含めて多くの関連資料を所蔵公開しています。興味を持って頂けましたら是非手に取って詳しくお読みいただければ幸いです。 

展示の様子

展示期間

令和5年9月3日(日曜日)~12月3日(日曜日)【月曜日・9/16(土曜日)・9/17(日曜日)・9/23(土曜日)・10月10日(火曜日)・11月23日(木曜日)休館】

『大日本物産図会』

 三代歌川広重が描いた揃い物の錦絵です。明治10年(1877年)に開かれた第1回内国勧業博覧会に出品・販売されました。日本各地の物産とそれに携わる人々の様子がいきいきと描かれた全118図の大作です。

展示の様子 展示の様子

場所

岸和田市立図書館(本館)2階 郷土展示コーナー

主催・問合せ

岸和田市立図書館 電話(072-422-2142)