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【市制施行100周年】 新図書館整備キックオフシンポジウムat杉江能楽堂を開催しました

記事ID:[[open_page_id]] 更新日:2022年12月5日掲載

11月23日(祝)、杉江能楽堂で新図書館整備キックオフシンポジウム「図書館の新たな役割を考える~地域に役立つ図書館を目指して~」を開催しました

杉江能楽堂 大下教育長あいさつ                        

会場は、杉江能楽堂。杉江能楽堂は、観世流能楽師・杉江櫻圀が、岸和田藩最後の城主・岡部長職から城内にあった能舞台の一部を譲り受け、大正6年に設立。現存する民間の能楽堂としては、100年の歴史をもつ府内最古のものです。今回は杉江能楽堂事務局の方のご厚意により、開催が実現しました。

大下教育長による主催者あいさつではじまりました。

第1部 基調講演 図書館の新たな役割を考える~地域に役立つ図書館を目指して~

第1部は、伊東直登さん(松本大学図書館長/教授、元塩尻市市民交流センター長兼図書館長)による基調講演でした。図書館の新たな役割を考える~地域に役立つ図書館を目指して~」をテーマにお話しいただきました。当日は、関係者含め、77名の参加がありました。

伊東先生登壇の様子  会場の様子                             

図書館とは何か?これからの図書館は「情報」を人に届け、地域に役立つ図書館として地域になくてはならないものとなる取り組みをすることとお話しがありました。

そこで、伊東氏が提示されたのが機能融合です。機能融合とは、より多くの人が使える仕組み=多様な使用方法が同居できる施設を作る、という考え方です。本の貸出しにくる方だけではなく、他の施設と同居することで普段は図書館に来ない方にも本を利用してもらうような仕組みを考えます。伊東氏が館長をされていた塩尻のえんぱーくは、子育て支援課と一緒になった施設を作られました。図書館と、子育て支援課の敷地面積やフロアの分け方、使い方など、ただ一緒の建物の中にあるというだけではなく、一緒になったことでできることを考え、実践されていることを紹介していただきました。せっかく複合施設として作られても、図書館以外の課などの休館日も知らないような関係性では意味がありません。施設の複合が目的ではなく、サービスの融合が目的です。

これからの「図書館づくり」とは何か新しいことをしよう、ということではなく、図書館としての基本・基盤を整えながら、それを活用して社会の役に立つ図書館のサービスをすることであるということをお話してくださいました。

第2部 実践報告

「山直図書館みらいラボ~リ・デザインからはじめています~」

冨田さん発表の様子 松本さん発表の様子

山直図書館みらいラボ~リ・デザインから始めています~ [PDFファイル/9.35MB]

新たに情報をつなぐ場としての図書館の可能性を見出そうと、山直図書館みらいラボが発足しました。「地域に役立つ図書館を目指して~岸和田編~」として報告しました。

これまで図書館利用をされていなかったお二人とのご縁は、「まちライブラリー」や「山直図書館本棚リレー」など、きっかけは「本」から始まっています。

まずは、「古民家PJ」から冨田健介氏による報告です。

冨田氏は会社員として働いていた頃、岸和田から離れていた時期があり、だからこそ分かる岸和田の良さを活かして古民家を改装して飲食店やカフェを経営していること、ゆめみヶ丘まちづくり協議会での活動、そして古民家PJのワークショップ活動についてなどお話をしてくださいました。

次に、「クリエイティブチーム」から松本賢氏による報告です。

松本氏も会社員として働いた後にご自身で会社を立ち上げられました。図書館のデジタルアーカイブを活かし、岸和田の魅力を記録して発信していきたいという「クリエイティブチーム」の想い、これまで2回の動画クリエイター講座を開催した時の様子や、その時の受講生の作品やご自身の作品を紹介していただきました。

「空間デザインラボ~学生がイメージする未来のメディアプレイス」

大阪公立大学工学部建築学科3回生の後期建築設計演習とのコラボが実現しました。きっかけは、令和3年度に開催された図書館ミーティングに若い人の参加がなかったことから、市民が自ら自身の出身大学の門をたたき、図書館ミーティングへの参加を依頼してくださったことがきっかけでした。

岸和田の「食」と「図書」  模型5                               

大屋根の図書館 交わって流れ出す

一期一会 プラットホーム 

  未来のメディアプレイス [PDFファイル/254KB]

西野先生登壇の様子 学生全員集合                              

大阪公立大学の西野雄一郎先生を中心に、6グループが約2分半という限られた時間の中、作品についてのコンセプトなどを説明してくださいました。岸和田の特産物や自然環境を活かしたものや、図書館に求める機能面から考えた新たな融合施設の提案など、岸和田の魅力を発信するアイデアがいっぱいでした。作品は、今後、図書館で展示する予定です。

第3部 パネルディスカッション

パネルディスカッションの様子 記念撮影

第3部は、「岸和田市立図書館の可能性~新時代の図書館の役割と期待~」と題し、アカデミック・リソース・ガイド株式会社代表取締役の岡本真さんをコーディネーターにお迎えし、伊東さん、図書館の新しい取り組みに関わってくださっている市民の七野さん、永野市長、橋本図書館長によるパネルディスカッションを行いました。

・大阪公立大学の学生さんの新図書館のアイデアや模型は、「え?」と思うような既成概念を覆す発想で、それが大事。新図書館整備の際にも若い力を取り入れて欲しい。

・活動報告にあったようなラボが行われていて、素晴らしいと感じた。

・新しく図書館を建て替えることには賛否両論があるかと思うが、初めから立場を明確にするのではなく、お互いの意見を共有し、話し合う中で折り合いを見つけていくことが大切なのではないか。

・(会場となった)杉江能楽堂は本当に素晴らしく、このような会場でシンポジウムが開催できる岸和田市は懐が深い。岸和田市民の方には杉江能楽堂があるということを自負し、大切にしていただきたい。

など、新しい発想による図書館の必要性や、大阪府下で3番目に市制を施行した岸和田市の古い歴史や文化、また、現在の図書館の前は、お城そのものが図書館だったという経緯など、岸和田市の持つポテンシャルの高さについて話がはずみました。

これから、じっくりと丁寧に時間をかけて、検討していきたいと思います。

アンケート

参加者アンケート [PDFファイル/895KB]

大阪公立大学参加者アンケート [PDFファイル/122KB]


 

 

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