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知的書評合戦ビブリオバトル第7戦を開催しました。
5月13日(日曜日)、本館(岸城町)では、ビブリオバトル第7戦を開催しました。
テーマは母の日にちなんで「愛」です。
甘木 なな子さん 「謎の物語」紀田 順一郎/著 筑摩書房
<観戦スタッフコメント>
この本は、不思議な「謎の物語」15篇から構成され、物語の結末を意図的に伏せることで、読者の想像にまかせるいわゆるリドルストーリーとなっています。
その中から「女か虎か?」というタイトルのお話をされました。
「目の前に扉が2つ。1つには虎、1つには美女。選んだ扉の向こうに待っていたのは…。」
この一節からも分かる様に、引き込まれる文章が多い、そんな不思議な魅力のある本でした。
前田 浩和さん 「スロウスタート」 篤見唯子/著 芳文社
<観戦スタッフコメント>
全5巻からなっている4コマ作品です。
残念ながら漫画のため、岸和田で所蔵しておりませんが、物語は、入試を病気で受けられず浪人してしまい、1年遅れで高校生になった少女の学校生活を描く作品です。
発表者曰く、この本のキャッチフレーズは、「幸せはゆっくり始まる」です。
友人、親、先生から愛情たっぷりの物語になっています。
前濱 則子さん 「愛する人達」 川端康成/著 新潮社
<観戦スタッフコメント>
発表者がお話された中で印象に残っている文章は、「9編からなるこの小説、1編1編面白く、それぞれに繋がりは無いと思ったが、共通点がある。そして、女性の芯の強さが感じられる本」と、お話されていました。
太平洋戦争中に、出版されていますが、戦争という内容ではなく、愛にまつわる物語です。
この本を読んで「自分で共通点を発見してみたいなぁ」と感じました。
齊藤 芳弘さん 「ソバニイルヨ」 喜多川 泰/著 幻冬舎
<観戦スタッフコメント>
この本にはロボットが登場する。と言う事で発表者はロボット繋がりの、「ドラえもん」の話から始められました。
また、色々な場所でこの著者をオススメされているとの事。
最新刊のテーマが「アイ」と言う事で、この本を選ばれたそうです。
「アイ」には、もう1つの意味があると言う事を、最後まで読むと分かるらしいのですが、とても気になります。
第7回目のチャンプ本は・・・
観戦者の投票の結果、第7回目のチャンプ本に選ばれたのは『謎の物語』紀田 順一郎/著 筑摩書房でした。チャンプ本の発表者には図書館長から賞状が贈られました。