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平成18年9月22日(金曜日)、職員会館において「市民と行政の協働のまちづくり研修会Part2-先進市のまちづくり事例から-」を開催しました。
今回の研修は、市民活動が盛んな豊中市、神戸市でまちづくりに取り組んでいる市民活動団体の代表の方と行政の担当の方を招き、取組みの内容、市民と行政の役割分担、協働によるまちづくりについて語っていただき、今後の岸和田における協働の可能性、今後のまちづくりについて考える研修内容です。
当日はおよそ50名の職員が参加しました。
1.豊中市(アイデアから実践へ!-豊中市の協働推進制度を活用したまちづくり-)
豊中市は、阪神・淡路大震災を機に、市民活動が注目されるようになり、条例による理念だけでなく、提案公募型委託事業、市民公益活動推進助成金、協働事業提案制度などといった市民活動をサポートする具体的な制度を創設しながら、協働推進に取り組んできました。
協働を推進するにあたっては「市民団体と行政が対等という前提がないと運用できません。そのためには、自主自立した運営組織であることが市民団体には求められます」と本荘さんより報告がありました。また鵜川さんからは、「協働とは何か?公益とは何か?という点について、市民が学ぶことでまちが変わっていく。住んでいる市民として何が出来るだろうと考えることが市民活動には大切です」と話され、自分自身がさまざまな活動に参画することによって、市民がまちづくりに参画することの大切さを強く感じたとお話がありました。
2.神戸市(いっしょに目指す!美しいまち!!-野田北ふるさとネットにみる地域のまちづくり-)
神戸市では「神戸市民による地域活動の推進に関する条例」に基づき、地域のまちづくり活動が行われてきました。野田北ふるさとネットは、美しいまちを目指し、地域が一丸となって取り組んでおり、条例に基づきパートナーシップ協定を神戸市と結んだ第1号の市民団体です。
「野田北ネットの活動は、美しいまちを目指して駅前の美化活動から始まりました」と河合さんから紹介があり、「まちづくりを行うには、地域力を高めていくことが大事です。地域の市民団体を緩やかなネットワークで結び、まちづくり活動につなげています」と報告がありました。
また金本さんから、神戸市のまちづくりに対する取組みが紹介された後、「神戸市のまちづくりは非常に盛んですが、特に市民の方が非常に熱心です。」とのお話しがありました。
その後のパネルディスカッションでは、それぞれの事例紹介を基に、松端克文(桃山学院大学社会学部助教授)先生のコーディネートによるパネルディスカッションが行われました。
キーワードは、"市民自治、市民の主体性"、"公共心"、"市民と行政との役割分担"です。
最後に松端先生より、「豊中市と神戸市、二つの事例に共通しているものは"プロセスの大切さ"です。意思決定をしていくにあたり、市民も行政も大変な思い、しんどさもあるが、そういった経験を通じて、そこから見えてくる大切なことが必ずあるはず。それをどのように捉えるか、考えるかが大切です」とのコメントがありました。
この研修は、平成17年6月に策定された「公民協働推進の指針」に基づき、協働推進に向けた「職員の人材育成」を目的として開催しました。今後も岸和田市では、協働のまちづくりに向けた職員研修を開催していく予定です。