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岸和田市景観計画を策定しました
岸和田市景観計画の内容
岸和田市景観計画とは
岸和田市では、岸和田市景観形成基本方針(平成20年11月策定)に定める景観形成の目標等を実現するため、景観法に基づき具体的な行為の制限や景観形成の基準などについて、平成22年に「岸和田市景観計画」を策定しました。
「岸和田市景観計画」は、岸和田市の恵まれた自然、歴史、文化資産を活かし、岸和田市にふさわしい風格ある景観づくりに努めることで、更に岸和田らしい魅力あふれた快適なまちとして、これを次代の市民、事業者に引き継いでいくために景観法に基づき「岸和田市景観計画」を策定しました
景観計画の区域
景観計画の区域を【岸和田市全域】とします。
景観計画区域の区分について
基本景観区
基本景観区として景観の特性に応じた景観整備を進めていくための基本単位とします。
基本景観区 | 主な土地利用 |
---|---|
(1)臨海景観区 | 工業、港湾 |
(2)旧市街・歴史景観区 | 住宅、商業 |
(3)沿道型市街地景観区 | 住宅、商業、工業 |
(4)新市街地住宅景観区 | 住宅、商業 |
(5)里の景観区 | 農地、樹林地 |
(6)自然緑地景観区 | 樹林地 |
基本景観軸
基本景観区を相互に関連付けながら市域の景観の構造を明快にわかりやすくする基本的な骨組みを基本景観軸として設定します。
(1)牛滝川・津田川 (2)春木川 (3)大阪臨海線 (4)堺阪南線 (5)国道26号 (6)旧街道 (7)国道170号
景観配慮地区
景観整備を進めていく中で核となり、優れた景観を形成する拠点となる地区を景観配慮地区とします。
・歴史、伝統保全地区(岸和田城周辺、阿間河滝)
・自然調和地区(春木川周辺、久米田池周辺、神於山周辺、牛滝山周辺、葛城山周辺)
・都市的整備地区(岸和田旧港、岸和田駅周辺、国道26号沿道、東岸和田駅周辺、岸和田丘陵)
重点地区
市域で景観形成の先導的役割を担い、特に重点的に景観形成を図る地区とします。 (現在、指定地区はありません)
重点地区の指定基準は次のとおりです。
・歴史的まちなみ、文化的景観を保全、形成している又は保全、形成する必要がある地域
・良好な住宅地としての景観を保全又は形成する必要がある地域
・魅力、賑わい、活力のあるまちなみ景観を保全又は形成する必要がある地域
・緑、水辺等により特色ある自然的景観を保全又は形成する必要がある地域
・道路、河川に沿って特徴ある景観を保全又は形成する必要がある地域
・前項に掲げるもののほか、景観まちづくりのために市長が必要と認める地域
良好な景観形成に関する方針
それぞれの景観区、景観軸、景観配慮地区に応じて、「岸和田市景観形成基本方針」に基づいた方針を定めます。
【基本目標】
豊かな自然環境と歴史的環境が織り成す「個性的快適環境都市」の創生
【景観形成基本指針】
(指針1)歴史と伝統を感じさせる景観の創出
(指針2)豊かな自然とのふれあいのある景観の創出
(指針3)都市的魅力にあふれた景観の創出
良好な景観形成のための行為の制限
届出が必要な対象行為と行為の制限を定めます。
景観重要建造物、景観重要樹木の指定の方針
景観上重要と認められるものを対象に、所有者の意見を聴いた上で指定します。
・景観重要建造物
(1)地域の景観を先導し又は継承し、良好な景観を特徴づけている建造物
(2)歴史的、文化的又は建築的な価値が高い建造物
(3)市民に親しまれている建造物
(4)良好な景観形成のため市長が必要と認める建造物
・景観重要樹木
(1)地域の景観を先導し又は継承し、良好な景観を特徴づけている樹木
(2)歴史的、文化的な価値が高い樹木
(3)市民に親しまれ愛されている樹木
(4)良好な景観形成のため市長が必要と認める樹木
誘導基準
岸和田らしいより良い景観形成を目指すため、法規制によらない誘導基準を定めます。
・色彩について
基本景観区 | 色彩景観イメージ | 色彩の考え方(推奨色) |
---|---|---|
臨海景観区 | 海への眺望や親水空間を考慮した「明るく、さわやかな」色彩景観 | ・基調色は、低彩度のカラーフレーム【d】を使用する。 ・配色調和は、類似色相、類似トーンを基本とする。 |
旧市街・歴史景観区 | 岸和田城周辺の歴史的なまちなみになじんだ「穏やかで、風格ある」色彩景観 | ・基調色は、低彩度の黄赤~黄系を基本としたカラーフレーム【a】、【b】を積極的に使用する。 ・伝統的な自然素材を積極的に使用する。 ・配色調和は、類似色相を基本とする。 |
沿道型市街地景観区 | 都市的な機能を活かした「シンプルで、落ち着きのある」色彩景観 | ・基調色は、低彩度の黄赤~黄系を基本としたカラーフレーム【c】をできるだけ使用する。 ・カラーフレーム【d】を使用する場合は、周辺との調和に十分配慮する。 ・配色調和は、類似色相、類似トーンを基本とする。 |
新市街地住宅景観区 | 新旧のまちなみとの調和や、ため池や山の緑になじんだ「快適で親しみやすい」色彩景観 | ・基調色は、低彩度の黄赤~黄系を基本としたカラーフレーム【c】をできるだけ使用する。 ・カラーフレーム【d】を使用する場合は、周辺との調和に十分配慮する。 ・配色調和は、類似色相、類似トーンを基本とする。 |
里の景観区 | 旧集落や、田園風景になじんだ「ナチュラルで深みのある」色彩景観 | ・基調色は、低彩度の黄赤~黄系を基本としたカラーフレーム【a】、【b】を積極的に使用する。 ・伝統的な自然素材を積極的に使用する。 ・配色調和は、類似色相を基本とする。 |
自然緑地景観区 | 旧集落や、山林にとけ込む「ナチュラルで深みのある」色彩景観 | ・基調色は、低彩度の黄赤~黄系を基本としたカラーフレーム【a】、【b】を積極的に使用する。 ・伝統的な自然素材を積極的に使用する。 ・配色調和は、類似色相を基本とする。 |
岸和田市景観計画 カラーフレーム [PDFファイル/36KB]
・屋外広告物の表示及び掲出について
(1)基本事項
屋外広告物は景観の重要な要素であり、その表示、掲出については、景観形成の目標及び方針に基づき、建築物や
工作物の形態意匠に関する制限に合わせて景観形成に配慮してください。
(2)屋外広告物の表示及び掲出
市域全体において、屋外広告物の形状や面積などについて配慮し、特に主要幹線道路沿道における屋外広告物の
掲出に際し、突出した形態や色彩の使用を避けて下さい。また、重点地区においては、各地区の景観形成の方針に基
づき、建築物と併せて一体的に配慮することとし、設置方法、材料、形態、色彩等に留意し、周辺のまちなみを調和した
ものとして下さい。
(参考)岸和田市景観計画策定までの経緯
本市では平成3年に景観整備の方針・まちづくりの方針を一定の方向へ導くため、「岸和田市都市景観形成基本計画」を策定しました。その後、「岸和田市都市景観条例」の制定や景観誘導基準の策定を通して、大規模建築物等の新築などに対し助言・指導を行い、景観まちづくりを進めてきました。
一方、国においても平成17年に景観法が全面施行されました。この景観法は、行政だけでなく事業者や市民に対しても、良好な景観を形成していくことを社会規範として宣言する基本法的な性格を持っており、市民、事業者、行政の協働により良好な景観の形成が進められることが期待されています。
こうした背景の下、これまで本市が進めてきた景観形成の取組みを継承しながら、景観まちづくりに対する新しい時代のニーズに応えるため、大阪府の同意を得て平成20年5月1日に景観法に基づく景観行政団体となり、平成20年11月1日付けで「岸和田市都市景観形成基本計画」を再編し、「岸和田市景観形成基本方針」を策定しました。
今後は、より積極的に景観まちづくりを進めるため、平成22年10月1日より「岸和田市景観計画」と「岸和田市景観条例」を施行します。景観計画と景観条例の施行にあわせて、具体的な手続き方法を定め、誘導基準を再編しました。