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令和5年度 アウトリーチ ~きしわだアートプロジェクト~ を実施しました
岸和田市内の幼稚園5歳児クラス等を対象に、プロの演劇員による、令和5年度アウトリーチ事業「こぶたの家とオオカミ」を実施しました。今年度は、全7園(うち2園合同)で実施することができました。
5年目になるこの事業は、プロの劇団員と一緒に、制作や演劇による創造活動などを通じて、様々な表現の仕方や想像力を学んでもらう全2回(2日間)のプログラムになっています。
今年度のテーマは「こぶたの家とオオカミ」。
物語の中ではレンガの家が強いけれど、あなたならどんな家を作りますか。そして、実際にオオカミが家にやってきたら・・・。
この世界観を子ども達と楽しみました。1回目の制作では、普段見たことのない材料に驚く姿や工作に夢中になる姿、初めはどうしようか戸惑いが見られたもののどんどんアイディアが生まれている様子、完成したお家を誇らしそうに見せてくれる姿を見ることができました。2回目の実演では、お話に入り込み、オオカミに気づかれないようにこっそりと歩く姿やオオカミをやっつける作戦をお友達と話し合う姿、オオカミをやっつけてうれしそうにする姿を見ることができました。
先生たちからも「贅沢な時間を過ごすことができた」「子ども達の夢中になる姿を見ることができうれしかった」「良い経験となった」と嬉しい感想を沢山いただき、大盛況のうちに終了しました。
実施幼稚園 |
参加者 |
参加人数 |
実施日時(1日目) |
実施日時(2日目) |
岸和田市立旭幼稚園 |
5歳児 |
23人 |
11月16日(木曜日) 9時30分~10時30分 |
11月21日(火曜日) 12時30分~13時30分 |
岸和田市立光明幼稚園 |
5歳児 |
15人 |
11月10日(金曜日) 10時00分~11時00分 |
11月16日(木曜日) 12時45分~13時45分 |
岸和田市立城東幼稚園 | 5歳児 | 7人 |
11月10日(金曜日) 13時00分~14時00分 |
12月5日(火曜日) 13時00分~14時00分 |
岸和田市立天神山幼稚園 | 5歳児・4歳児 | 11人 |
11月14日(火曜日) 13時00分~14時00分 |
12月4日(月曜日) 9時30分~10時30分 |
岸和田市立八木北幼稚園 |
5歳児 (見学)4歳児 |
12人 |
11月14日(火曜日) 10時00分~11時00分 |
12月4日(月曜日) 12時45分~13時45分 |
岸和田市立山直南幼稚園 山滝幼稚園 (合同開催) |
5歳児・4歳児 | 12人 |
11月21日(火曜日) 10時00分~11時00分 |
12月5日(火曜日) 10時00分~11時00分 |
講師:一般社団法人 毛帽子事務所
実施内容 <1回目> ~こぶたの家を作るまで~
(1)デモンストレーション「三びきのこぶた」
父(母)が読む『三びきのこぶた』を三姉妹に読み聞かせる短いお芝居を見てもらいます。
どんな家を作るのかというところでお芝居は終了。わら、木、レンガのお家は出てきません。
この後、子ども達は自分のお家づくりをスタートさせます。
(2)工作の時間
グループに分かれ、年長児は、1セット/1人の家の壁を、年中児は、2枚/1人の家の飾りの工作を行います。
普段から幼稚園で集めている廃材や、劇団が持ってきた初めて見る材料などを使い、思い思いに作品を仕上げます。
(3)発表の時間
グループに分かれ、自分の作った家の壁を並べ、気に入っているところ、工夫したところを発表します。
一つ一つの飾りには意味があり、実はオオカミをやっつけるための罠だったり、子ども達がそれぞれの思いを持って工作していることがわかり楽しい時間となりました。
実施内容 <2回目>~こぶたの家にオオカミがやってきて…~
(1)グループで家を訪問
グループに分かれ、1回目で作った家の壁をつなげ1つの「家」にします。
講師1名をリーダーとし、家ごとのグループに分かれます。お友達の家を訪ね合ったり、1回目よりパワーアップした家の工夫を聞いたり、それぞれの家を鑑賞する時間を過ごします。また、普段幼稚園で使用している遊具等を用いて作った道を歩いてみたりしました。
家を訪問する際には、講師が用意した楽器もシーンに合わせて登場。ノックの音だったり、ピンポンの音。臨場感が出てきます。
(2)かぶ畑、りんごの木、おまつり市場のたるの設営
物語の中で訪れることになる、かぶ畑、りんごの木、おまつり市場のたるを自分たちで設営します。
色の違うりんごを見て、「これは毒りんご。オオカミに食べさせよう。」と想像力を働かせる子ども達。準備を通して、どんどんと物語の世界に入っていきます。
(3)セリフの練習「いえいえ、そんなこと、とんでもない!」
オオカミがお家を訪ね来た時のための、魔法のセリフを練習します。
「いえいえ、そんなこと、とんでもない!」
普段聞き馴染みのない言葉がならぶセリフでしたが、皆で練習をし、上手に言えるようになります。
(4)本番「三びきのこぶた」
いよいよ本番「三匹のこぶた」の始まりです。
講師による実演。わらでできたお家が飛ばされ、木でできたお家も飛ばされ、こぶたはオオカミに食べられてしまいます。子ども達は心配そうに、自分たちの家の窓から見つからないようにこっそりのぞいています。
そんななか、次に訪れるのは・・・・
(5)本番終了「三びきのこぶた」~オオカミをやっつけた~
魔法のセリフ、「いえいえ、そんなこと、とんでもない!」も上手に言え、それぞれの作戦でオオカミを無事にやっつけます。
最後にオオカミをやっつけたのは、実は子ども達が自分で考えて作っていた工作の罠だったり、中には、仲良しになって終わりという幼稚園もありました。
幼稚園ごとにストーリーは変わり、子ども達の創造性とプロの劇団員による演技で、楽しい物語を共同で作り上げることができました。