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生ごみの堆肥化
EMって何だろう?
EMとは、Effective Microorganisms(有効微生物群)の頭文字をとったものです。
EMは、光合成細菌群・乳酸菌群・酵母菌群・放線菌群・糸状菌群などの、10属80種以上の細菌群により構成されています。これらEMに糖蜜を加え、米ぬかやもみがらと混ぜ合わせ発酵させたものを、EM発酵資材(通称EMぼかし)といいます。
EMバケツの使い方
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EMバケツに生ごみを入れます。このとき軽く水分を切り、紙くずやラップ、割り箸などは取り除いてください。魚の骨や貝殻などはそのまま入れていただいてけっこうです。
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三角コーナーの生ごみ1杯分(約500グラム)に対して、EMぼかしを5から10グラム(スプーン1杯で約5グラム)ふりかけます。少し多めにふりかけていただいても結構です。夏場の暑い日や魚のあらなどを入れてにおいの激しいときは、普段より多めにふりかけると効果的です。生ごみを入れるたびにこの作業は繰り返してください。
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つぎにビニールの袋などで、中蓋をして軽く押さえてください。
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容器の蓋をしっかりと閉め、かならず室内の日があたらない涼しい場所に保管してください。
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生ごみがたまるにつれ、バケツの底に水分(液肥)もたまってきます。この水分は腐敗しやすいので、頻繁に抜くようにしてください。また、保存することも出来ませんので、出来るだけ早く使い切ってください。
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1から4の工程を繰り返し、生ごみがバケツに8分目から1杯になりましたらきっちりと蓋を閉め、約10日間直射日光のあたらない風通しのよい場所でねかせれば、良質なEM発酵堆肥の出来上がりです。
ご注意
EMバケツはかならず室内でご利用ください。
屋外で使用されますと、バケツ内の生ごみが十分に発酵しなかったり、虫のわく原因にもなります。
また、直射日光によりバケツが劣化します。
EMぼかしの保管方法
EMぼかしはかならず、タッパ容器などの密閉容器に入れ、直射日光のあたらない涼しい場所で保管してください。
アオカビやクロカビが発生した場合は、利用することが出来ませんので土の中に廃棄してください。
EMぼかしの保存期間は約6ヶ月です。
EMぼかしがなくなりましたら、ホームセンターなどでお求めください。
環境課ではEMぼかしの販売はおこなっておりません。
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プランターに鹿沼土や赤玉土など、粒の粗い土を底にひき詰めます。
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つぎにEM発酵堆肥をたっぷりと入れます。
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その上に多めに土をかぶせ平らにします。
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7から10日間は雨などがかからないよう、ビニールなどで覆っておくと良いでしょう。
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約1ヶ月でほとんどのEM発酵堆肥が土になっているはずです。
液肥の利用方法
液肥は腐敗しやすいので、ただちに使い切ってください。
野菜や生花などにあたえると、いきいきとしてきます。
ただし、作物の根元には直接あたえないでください。
また、下水や台所などの排水溝、トイレに流しますとぬめりや悪臭がとれてきます。
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野菜や生花類にあたえる場合
野菜類は1,000倍以上に薄める
生花類は2,000倍以上に薄める -
トイレに利用する場合
汲み取り式のトイレには原液のまま、
水洗トイレに利用する場合は500倍に薄めてください。
EM Q&A
質問、1
EMバケツで生ごみを発酵させても、かたちがそのままの状態なのですが。
答え、1
心配いりません。EMバケツの中ではかたちはそのまま残っていますが、土に入れると約1ヶ月でほとんどが分解されてなくなっていきます。EMバケツに生ごみを入れる前に、大きなものは小さく切ったり、卵の殻や貝殻などは細かく砕いておくと分解が早くなります。
質問、2
EMバケツの中で生ごみが腐ってしまったり、うじ虫が発生してしまったのですが。
答え、2
失敗の原因はいくつか考えられます。
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EMバケツのふたはしっかりと閉めていましたか?
ふたが開いていると虫などが入り中の生ごみが腐ったり虫がわく原因になります。 -
EMバケツを屋外に出していませんか?また、直射日光に当てていませんか?
EMバケツを屋外に出しますと、バケツ内の温度が昼間は上昇し夜間は逆に冷えて下がります。この温度差がEMの菌にはよくありません。EMの菌は薬剤ではなく生き物です。EM菌をバケツの中で育てているのだと考えてください。
また、直射日光に当てますとバケツ自体が劣化しひび割れたり、ふたが閉まらなくなったりして虫の発生する原因になります。 -
腐った生ごみを入れませんでしたか?
すでに腐ってしまった生ごみは入れないようにしてください。腐った生ごみには、有害な雑菌が付着してしまっています。 -
EMぼかしを適当量入れましたか?
EMぼかしの量が足りないと、生ごみの発酵がうまく進まず腐敗臭がしたりします。
すいかなど水分の多いもの、魚のあらなど臭いのきついものや腐りやすいものには、普段より多めにEMぼかしを投入してください。夏場の高温期にも同じことが言えます。 -
液肥はこまめに抜いていますか?
液肥は腐敗しやすいので、こまめに抜くよう心がけてください。
質問、3
出来たEM発酵堆肥が余ってきて処理に困るのですが。
答え、3
一戸建てで庭のあるご家庭なら、庭木やお花に影響のない場所に穴を掘っていただいて同じ場所で処理していただくと、その土は非常に良くなっていきます。しかし、マンションなどの集合住宅にお住まいの方はそういった方法が取れませんので、出来たEM発酵堆肥をご近所の方に分けてあげるか日常の生ごみの投入を調整していただくよりほかありません。
コンポストについて
大きなバケツのようなプラスチック製の容器のことです。この容器を使って生ごみを土に接触させ、土の中の微生物の働きによって比較的簡単に生ごみを堆肥化することができる、環境にやさしい魔法の容器です。
こんな方に向いてます
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家庭菜園やガーデニングをやっていて良質の堆肥が欲しい
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家族が多く、生ごみを減らしたい
コンポストの設置と利用法
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屋外の排水性の良い場所にコンポストが入る大きさで、深さ10~20センチの穴を掘ります。さらに排水性を良くするために、中心部を5~10センチ掘り、コンポストを設置します。この時、ハエが入らないように容器の周りにしっかり土をかぶせて、足で踏みつけてください。
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底に米ぬか(なければ、枯葉、腐葉土でもかまいません)を3センチ位敷いて床をつくります。(微生物の活動を促して発酵しやすくなります)
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生ごみの水分をよく切り、コンポストにいれます。大きい物は細かくして入れたほうが、発酵・分解しやすくなります。また、肉類や魚類、腐った生ごみ、油物を大量に入れますと悪臭の原因になりますので、注意してください。汁物も大量に入れますと分解・発酵が遅くなりますので、乾いた土や枯葉、枯れ草等を混ぜるなどして調整してください。
生ごみ投入後に適量の土か酵素丸を入れますと発酵しやすくなります。 -
コンポストの中の湿気が多い場合には、乾燥した土や枯葉、枯草、石灰などを入れて調整してください。また、天気の良い日には、蓋を開けて、風と太陽の光を入れるのも良いでしょう。(この時、入り口に網をかぶせるなどして、虫の侵入に注意してください。)
また、スコップなどで時々かき混ぜると、空気と混じりあい発酵しやすくなります。
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コンポストがいっぱいになりましたら中身が堆肥化するまで、生ごみの投入を止め待ちます。(投入した物や状態、季節等によりますが、数週間から1ヶ月位です)堆肥化しましたら取り出して、家庭菜園やガーデニングの肥料として使用してください。
コンポストは1からの手順でくりかえし設置し使用してください。
コンポストの使用上の注意
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コンクリート、アスファルトなど、水はけの悪い場所には設置しないでください。
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ネズミなどの侵入防止のため、底はしっかり埋め、蓋は必ず閉めてください。
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夏に比べ冬は分解・発酵が遅くなります。
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ガラス、陶器、プラスチック、金属など、微生物が分解・発酵できない物は入れないでください。
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悪臭、湿気が多い場合には、分解・発酵が進んでいないと思われますので、枯葉、枯れ草、乾いた土、石灰、米ぬか、酵素丸などで調整してください。また、生ごみは水分をよく切って投入してください。
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酵素丸が無くなりましたら、
はりや商店(魚屋町1-16 電話 072-422-3081)
烏野金物店(北町5-12 電話 072-422-2323)
川原実商店(土生町1278 電話 072+427-2038)でお求めください。