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【講座レポート】与謝野晶子ってすごいね講座
女性が選挙権を持つことはおろか自分の好きな仕事に就くことすら難しかった時代に与謝野晶子は誰よりも自由で情熱的な生き方をしていました。
「与謝野晶子って昔の有名人」「みだれ髪の著者」なんてイメージだけじゃもったいない!
教育者としても活躍した彼女の激動の人生について、2週にわたり与謝野晶子倶楽部会長の太田 登さんにご講演いただきました。
日時
◆第一回目◆
12月4日(土曜日)午後2時~4時
【鳳志ようが与謝野晶子になったワケ】
男姿をさせられ育てられた晶子の生い立ちから、夫となる与謝野鉄幹との出会いや交わした情熱的な歌の数々、当時では考えられない女性一人での渡欧体験など時にはユーモアを交えながらお話しいただきました。
女性に参政権のなかった今から100年以上前に既に男女平等を訴え、「男女の性の区別はあっても、人としての価値は同等である」と声を上げ、12人の子どもを育てた晶子のバイタリティや行動力に皆さん驚いていました。
最後の質問タイムでは、時間いっぱいまで質問が飛び交い終始大盛り上がりでした。
◆第二回目◆
12月11日(土曜日)午後2時~4時
【晶子が作品に込めた思い】
晶子の著書である「みだれ髪」が、女性による最初の近代恋愛賛歌として当時大変話題になったお話や、晶子らしい表現についても解説いただきました。
また、国家への批判とみなされ大バッシングを受けた「君死にたまふことなかれ」が生まれた経緯や、背景にトルストイの思想の影響があったお話など皆さん聞き入っておられました。
他にも太田先生だからこそお話しいただける晶子のエピソードも教えていただきました。
太田先生がお持ちくださった「みだれ髪」の復刻版と当センター保管の「青鞜」も参加者の皆さんに手に取ってご覧いただき、晶子の世界観や作品についてより理解を深めることができた2時間でした。
講師
太田 登(おおた のぼる)さん【与謝野晶子倶楽部会長】
奈良市生まれ。与謝野晶子倶楽部会長。天理大学名誉教授・文学博士。専攻は日本近代文学。
多年にわたり与謝野晶子や石川啄木などの近代歌人の研究をしている。国際啄木学会(1989年設立)や与謝野晶子倶楽部(1997年設立)を立ち上げ、晶子や啄木の学びの広場を海外にも展開している。晶子の魅力を伝える講座では、わかりやすいこと、したしみやすいことをモットーにしている。
場所
岸和田市立男女共同参画センター(岸和田市加守町4丁目6番18号)
主催
岸和田市立男女共同参画センター