本文
ふくろうってどんな鳥?
岸和田丘陵地区の環境調査を進めている中で、自然保全(活用)エリアにて、フクロウの生息を確認し、保護活動の一環として巣箱の設置を行っております。これまでに巣箱を利用するフクロウを観測し、雛がすくすくと育っている姿も確認されました。
今後も引き続き、本地区の自然との融合をはかり、自然と共存するまちづくりを進めてまいります。
フクロウの生態
- フクロウは夜行性です。夜、木に止まって周囲をギョロギョロと見回す様子は、森の番人のようだと言われています。
- 全長50cm前後、翼を開くと1m程になります。頭が大きく、ずんぐりむっくりした体系です。
- 求愛期の1~2月に「ゴロスケホーホー」とよく鳴きます。
- 主にネズミなどの小型哺乳類を餌としますが、小鳥類や昆虫類も捕っています。
- フクロウの雛1羽は、巣立つまでの1ヶ月間でネズミ60頭程、メス成鳥は1年間で推定約15kg(ヒメネズミ1077頭分)を食べているという調査データもあります。
フクロウの生息環境
- フクロウは主に樹洞を巣にするため、樹洞ができるような大きな古木が必要です。
- 鎮守の森や屋敷林など、古くから人が生活しているすぐ近くにも生息し、最近ではカラスの古巣や地上で営巣するフクロウもいるそうです。フクロウも住宅難なのかもしれません…。
- フクロウは夜間、木の上で待ち伏せをし、餌のネズミなどを見つけると地面に飛びかかり捕まえます。そのため、フクロウが餌を捕るには、止まり木となる木とフクロウが飛べるだけの十分な空間、丈の高い下草があまり茂っていない環境が必要です。
岸和田丘陵地区は、放棄耕作地の増加や放置竹林の拡大によって、その生息環境が荒廃しつつあります。現在、これらの放棄耕作地や放置竹林を適正に管理し、良好な里地里山環境の規制を目指す「フクロウの森再生プロジェクト」を推進しております。
関連リンク フクロウの森再生プロジェクト第一弾
フクロウの生息状況
大阪府内では、北部と南部の平地~山地の樹林で繁殖は確認されていますが、個体数は少ないです。大阪府レッドデータブックでは、絶滅危惧II(2)類(絶滅の危険が増大している種)に指定されています。
(設置した巣箱を利用している様子)