本文
「描かれた泉州~牛滝山 堺・住吉~」展を開催中(泉州ゆかりコレクション第10弾)【図書館発】
図書館(本館)2階 郷土展示コーナーにて開催中です。今回は、牛滝山と堺及び住吉の風景をご覧いただきます。
広く名勝として知られた牛滝山には多くの文人墨客が訪れています。絵画として残されたものは多くありませんが、よく知られているのが、歌川広重が描いた「諸国名所百景」という浮世絵シリーズの「泉州牛滝丹楓(たんふう)」です。
今回初めて日本画家多田香疇(ただこうちゅう)が明治33年に牛滝山を描いた12枚の絵を収録した画帖を公開いたします。全国を歩いてスケッチした風景のうちの「和泉真景 泉北編」に収録されたものです。
また、明治を代表する日本画家の一人である田能村直入も牛滝山を訪れ「牛瀧紀行図巻」などの作品を残しています。今回は養子である田能村小斎が描いた「牛滝山紅葉風景」を紹介いたします。数多くの滝と大威徳寺の堂塔が一度に描かれた数少ない一枚です。
大和川ができる以前は住吉大社の荘園が堺にまで広がっていたこともあり堺と住吉は同じ文化圏を形成していました。今回展示する歌川広重が描く「諸国名所百景」の「泉州堺なにわやの松」も泉州堺を代表する名所として描かれていますが、位置的には住吉になります。「摂津名所図会」には「安立町 難波屋名松」として描かれています。
享保元年に出版された「住吉名所鑒(かがみ)」に収録された「住吉八景」には「大仙陵暮雪」など堺の三カ所が取り上げられています。
明治時代に発行された絵はがきの説明にも「堺住吉神社」と書かれているなど大和川が出来てからも「堺の住吉さん」と広くいわれていたとされています。
堺には多くの有名な寺社仏閣があり境内図なども残されています。「和泉名所図会」には44枚の絵が収録されています。明治16年に発行された「住吉・堺 名所並びに豪商案内記」には三百にも及ぶ商家の絵が描かれています。全ては展示できませんが「大日本物産図会」や「日本地誌略図」「浪花土産 阪堺名所図会」に収録された明治期の浮世絵を中心にご覧いただきます。
展示期間
令和6年12月1日(日曜日)までの午前10時~午後6時 ※水曜日のみ午後7時まで
【休館日:月曜日・祝日・9/14(土曜日)・9/15(日曜日)・10/15(火曜日)】
場所
岸和田市立図書館(本館)2階 郷土展示コーナー
主催・問合せ
岸和田市立図書館 電話(072-422-2142)
PDF形式のファイルをご覧いただく場合には、Adobe社が提供するAdobe Readerが必要です。
Adobe Readerをお持ちでない方は、バナーのリンク先からダウンロードしてください。(無料)