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知的書評合戦ビブリオバトル第5戦を開催しました
3月13日(日曜日)、ビブリオバトル第5戦を開催しました。
この日の発表者は6人でした。今回は初の中学生バトラー参戦!
前田 浩和さん 「人間への長い道のり」 アイザック=アシモフ/著 早川書房
観戦スタッフからのコメント
ロボット工学三原則で知られるアシモフの著書。小説ではなく、あくまで科学読本なので、難しいと感じる部分もあるかもしれませんが、「心理歴史学」と「ロボット三原則」という別々の二つが最後には合わさるのを、読んで確認してみるのもおもしろいと思いました。
篠本 治久さん 「世界でいちばん貧しい大統領のスピーチ」 ムヒカ/述 くさば よしみ/編 汐文社
観戦スタッフからのコメント
ウルグアイ大統領がブラジルでスピーチした内容が絵本になった1冊ですが、子ども読みと大人読みと題して熱く語ってくださいました。子どもは、「生きる」ということを学ぶきっかけになると教えられる。大人読みは・・・。絵本は子どもが読むものと思っている方にぜひ、絵本のおもしろさを体感してほしいです。
岡本 康敬さん 「堂々たる日本人」 泉 三郎/著 祥伝社
観戦スタッフからのコメント
日本近代化の原点ともいえる「岩倉使節団」の旅の概要が描かれたもの。旅先で受けたカルチャーショックにも颯爽とした様子が描かれているそうです。当時、その場にいた自分と同じ年の人が何を見て、何を感じたのか、ぜひ読んでみてはいかがでしょうか。
甘木 ななこさん 「かわいそうなぞう」 つちや ゆきお/著 金の星社
観戦スタッフからのコメント
教科書など絵も知られる作品で、一度はみなさんも読んだことがあるのではないでしょうか。子どもの時と大人になってから読んだ時では、「かわいそう」という言葉の捉え方が違ったそうです。子どものころに読んだことのある方も、大人になった今、何を感じるか読んでみるのもおもしろいかもしれませんね。
辻下 真弓さん 「おばあちゃん」 ペーター=ヘルトリング/著 偕成社
観戦スタッフからのコメント
図書館がお城にあったときの思い出を語ってくださいました。「自己充足予言」「児童書」「老いと死」という3つのテーマで発表してくださいました。両親をなくした孫を引き取るおばあちゃんが、孫を成人させるまで生きるという目標を立てるが、生きられるのかという「老い」を不安に思いながらも、達成できるのか?続きは読んでみてください。
左納 柚紀さん 「お近くの奇譚」 地図 十行路/著 角川書店
観戦スタッフからのコメント
自分の生きる日常の中で溢れている「ネット」という切り口から、ウェブから単行本化になったこちらを紹介してくださいました。1章ごとにおいしそうなお菓子がでてくるのも魅力的で、謎解きの要素もあるというところで、普段あまり本を読まない方も読みやすいのではないかと思います。中学生とは思えない、大人顔負けの堂々とした素晴らしい発表でした。
第5回目のチャンプ本は・・・
観戦者の投票の結果、第5回目のチャンプ本に選ばれたのは『堂々たる日本人』(泉 三郎/著・祥伝社)でした。チャンプ本の発表者には図書館長から賞状が贈られました。
岸和田でのビブリオバトルもこれで5回目、少しずつ浸透してきて、発表者も増えてきました。これからも引き続き素敵な本との出会いや本を介したコミュニケーションの場を設けていきたいと考えています。
平成28年度の予定
- 7月 第2回子ども向けビブリオバトル
- 11月3日 第6回ビブリオバトル
- 3月 第7回ビブリオバトル