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知的書評合戦ビブリオバトル第4戦を開催しました
11月22日(日曜日)、ビブリオバトル第4戦が開催されました。
この日の発表者は5人でした。
甘木 ななこさん 「多次元・平面図 ペチャンコ世界の住人たち」 アボット/著 東京書籍
観戦スタッフからのコメント
二次元の図形などが暮らす二次元の世界が舞台。図形によって階級が異なり、二等辺三角形が最下層、円が最上位と言う世界。ところがある日、三次元の球体が出現して・・・。数学的要素のある作品は学術的要素が強いものがある中、この作品は、学術的おもしろさとファンタジー物語としてのおもしろさの両方が楽しめるそうなので、数学が苦手な方もおすすめです。
竹田 隆一さん 「自分の中に毒をもて」 岡本 太郎/著 青春出版社
観戦スタッフからのコメント
太陽の塔を製作したことでも有名な岡本太郎さんの人生論が書かれている一冊。幼少時代のエピソードや有名な言葉「芸術は爆発だ」についても触れられているそうで、岡本太郎さんを知るにはぴったりの本だと思いました。
小笠原 俊さん 「隠れていた宇宙 上・下」 ブライアン・グリーン/著 早川書房
観戦スタッフからのコメント
「宇宙に関する書籍の中でおすすめしたい本です」という第一声で、熱い思いを発表してくださいました。最新の宇宙理論が比較的一般の方にもわかりやすいように書かれつつも、簡単すぎるのではなく、方程式なども記載されているので学びの要素もあるそうです。パラレルワールドなどの宇宙論は気になるけど難しそうと思っていた方も一度試してみてはいかがでしょうか。
阪 寛明さん 「居場所のない男 時間のない女」 水無他 気流/著 日本経済新聞出版社
観戦スタッフからのコメント
会社勤めを終えた男は家に「居場所」がなく、家事や子育てで自分の「時間」がない女。現代日本を象徴するようだなと感じました。ビブリオバトルにも慣れた様子で、「普通の幸せはなぜこれほど得がたいのか」と熱く語っていただきました。
斎藤 芳弘さん 「ビールーアンソロジー」 赤塚 不二夫ほか/著 PARCO出版
観戦スタッフからのコメント
さまざまな作家が「ビール」について書いてあるアンソロジー。地ビールについての記述はないそうですが、外国産のビールが多く作品の中にでており、それだけでも楽しめそうです。「世界で一番おいしいビールはどこか」や、「ビールは出荷する前に飲むのがおいしい」など、ビールの勉強もできるようで、読んだ後には思わずビールが飲みたくなるかもしれませんね。
第4回目の記念すべきチャンプ本は・・・
観戦者の投票の結果、第4回目のチャンプ本に選ばれたのは『多次元・平面図 ペチャンコ世界の住人たち』(アボット/著・東京書籍)でした。チャンプ本の発表者には図書館長から賞状が贈られました。
これからも引き続き素敵な本との出会いや本を介したコミュニケーションの場を提供していきたいと思っています。