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広報きしわだ 令和2年(2020年)9月号9面

記事ID:[[open_page_id]] 更新日:2020年9月1日掲載

魅せます だんじり 来年は

市内全地区がだんじりの曳行を自粛

現在も猛威を振るい続ける新型コロナウイルス感染症。地域の祭礼にもその影響は大きく、関西では、京都・祇園祭の山鉾巡行、大阪・天神祭の船渡御や奉納花火などの中心行事を中止することが相次いで報じられました。
そうした中、9月・10月に行われる本市のだんじり祭の動向に注目が集まりましたが、6月に春木地車祭禮年番が自粛発表したのを皮切りに、市内の全79町会がだんじり曳行の自粛を決定しました。
ここでは、岸和田祭22町が曳行自粛を決定するまでの取り組みと思いを、7月6日に行われた記者会見の内容からお伝えします。

苦渋の決断

三百年超の伝統を誇る「岸和田だんじり祭」。7月6日、多くの記者を集めてだんじり曳行の自粛を発表する記者会見が行われました。
岸和田地車祭禮年番の山出年番長は「無観客開催など、ありとあらゆる可能性について検討を重ねてまいりましたが、最終的に岸和田市民・各町の皆さん、特に高齢者や子どもたちの安全を第一に考え、だんじりの曳行を自粛せざるを得ないと判断しました」と報告をし、祭礼町会連合会の花枝会長は「苦渋の決断ではございますが、来年度の地車祭禮年番には、今年の経験・知識・知見を元に、希望を持って来年の祭礼開催に向けて邁進していただけると期待しています」と話しました。
岸和田だんじり祭で曳行が中止されるのは、終戦直後の昭和20年以来75年ぶりのことです。疫病での中止は明治28年のコレラによる中止にさかのぼり、実に125年ぶりのことになります。

最善を模索

山出年番長は、新型コロナウイルス感染症の拡大を防止しながらだんじりの曳行を行うという、これまでに経験のない難題に挑みました。
市内3カ所の医療機関を回り、熱中症患者の受け入れ態勢を確認し、祭礼参加者が熱中症で搬送された場合は例年通り受け入れ可能との回答を得ました。
その上で、だんじり曳行の時間を、宵宮の「曳き出し」と本宮の「宮入り」のみの早朝に限定するという考えを示し、祭礼町会連合会および、各祭礼団体に周知しました。この場合、祭礼参加者には曳行前の検温を実施し、必要に応じてPCR検査を要請することなどを検討しました。
しかし、昨年40万人以上訪れた観客については、安全や健康を確保することや、警備関係者や地元の人々との接触を回避することが困難であり、無観客開催も検討しましたが具体化せず、最終的に自粛を判断したということです。

伝統の継承

花枝会長は「祭礼の根本である氏地神社で執り行う神事は、何があろうと執行することであり、だんじり曳行の根本には神事があるということを、改めて若い世代に受け継いでいくことは私たちの使命だと思っております」と言います。そのため、各町形態は異なりますが、だんじりの前でのお祓い・祈願、例大祭への参拝など、だんじり曳行なしで宮入り神事を行います。これらは三密を避け、ソーシャルディスタンスを確保した上で行われます。こうして、祭礼の本質・伝統は、若い世代へと受け継がれて行きます。
少しの時間でもだんじりを曳けないか。そのために考えられるすべてを検討したことは、来年度の祭礼関係者に引き継がれます。その経験は必ず今後の祭礼開催に生かされることでしょう。

全地区だんじり曳行自粛の決定にあたって

市内すべての町会がだんじり曳行を自粛したことについて、永野市長は次のようにコメントしています。
「今回、新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止のため、市内全地区におかれまして、だんじりの曳行を自粛することになりました。
各地区の町会、年番の方々など祭礼関係者の皆様が、熱心に議論を重ねられ、この結論を出されたことに敬意を表し、本市としましても全力で応援してまいりたいと考えております。
だんじりの曳行が自粛になり、もちろん青年団以上の大人の方々も残念な思いではあろうと思いますが、年に一度のだんじり祭を楽しみにしていた子どもたちが、一番残念に思っていることと思います。岸和田の子どもたちは、だんじり祭が近づいてきたら、自然とだんじり小屋に集まってきて、笛や太鼓の稽古をしたり、だんじりについておしゃべりをしています。そんな子どもたちにとって、だんじりを曳けない今年は、残念な思いをしていることだと、私も非常に悲しい思いです。
現在、新型コロナウイルスの感染が再び拡大しております。皆様方におかれましては、感染拡大防止に改めて努めていただきたく存じます。そして、感染拡大が一定収束した折には、各町、各地区におきまして、子どもたちを対象としたイベントを開催していただけたらと考えています。だんじりの曳行は自粛となりましたが、だんじりの周りで子どもたちが笑顔になれるイベントをぜひご検討いただきたいと思います。
曳行自粛になった今年も元気な笑顔いっぱいの岸和田にして、来年の祭礼開催に向け、本市としましても努力してまいりたいと考えますので、祭礼関係者の方々はじめ、市民の皆様のご協力をよろしくお願いいたします。
『魅せます だんじり 来年は』みんなで、前向きに乗り越えましょう」

魅せますだんじり来年はの書
本市出身の書家 逢香さんの書


令和元年(2019年)
Danjiri city kishiwada