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11月10日(日曜日)、摩湯山古墳(摩湯町)で「古墳と動植物の観察会」が開催されました。この日は快晴で、絶好の観察会日和となりました。毎回人気の観察会。今回も定員25人のところ約50人の応募があり、奈良市や生駒市からの参加者もいました。
摩湯山古墳
広報きしわだ5月号特集でも取り上げた「摩湯山古墳」は、国指定史跡(昭和31年5月15日指定)で、全長約200メートルの巨大前方後円墳です。集合場所に向かう途中に、文化庁と刻まれた史跡説明板を見つけた参加者の女性は「すごいところに来た気がしてきたわ(笑)」とワクワクした様子でした。
史跡説明板
市郷土文化課職員ときしわだ自然資料館学芸員から古墳や動植物の説明を聞きながら、まずは前方後円墳の後円部を目指します。かなり急な上り坂を上って行きます。道なき道を進む、探検のような雰囲気を参加者の子どもたちは喜んでいるように見えました。
いざ、出発!
途中で埴輪片を発見すると、皆さん大興奮で写真を撮ったり、ほかにもないかと探したり。そして、後円部に到着すると、市郷土文化課職員から「後円部が首長を埋葬する前方後円墳で最も重要な場所である」という話を聞き、皆さん興味津々の様子。
続いて、かなりの勾配の坂を下り、前方部へ移動。前方部の一番端に到着すると、周濠の向こうに道路が見え、皆さん改めて古墳の大きさや位置を実感した様子でした。後円部に戻ると、最後に自然資料館の岡本館長から古墳の森について説明が。古墳だけでなく、植物の移り変わりについても学んだ参加者の皆さんは大満足の様子でした。
古墳クッションを使い、今どのあたりにいるかを説明します。
葺石
埴輪片を発見!
古墳マニアの小学6年生の女の子です
後円部には和泉葛城山山頂と同じく、雨乞いの神様「八大竜王」が祀られていました
しゃがんで、土の膨らみを感じる参加者
カタツムリ(クチベニマイマイ)の説明を聞く親子
コメツキムシの幼虫
こんなに小さなカタツムリも
古墳の端まで来たよ!
タヌキが噛んだマヨネーズの容器
きしわだ自然資料館 岡本館長
記念に石碑の前でピース!
「楽しかった」と話してくれました
今回の観察会はこれで終わり…かと思いきやサプライズがあり、一行は摩湯山古墳から淡路神社へ移動。実はこの日、参加者の皆さんが集合する前に、淡路神社内の土地で市郷土文化課職員が埴輪片を発見していたのです。そこで参加者の皆さんをお連れし、淡路神社内の土地が摩湯山古墳の陪塚と考えられおり、古墳の名残の可能性があるという話まですることができました。しばしみんなで他にもないかと埴輪片を探しましたが、残念ながら発見することはできませんでした(笑)。