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8月14日(水曜日)、塔原町の弥勒寺境内で葛城踊りが奉納されました。昨年は残念ながら台風の影響で中止となったため、2年ぶりの開催となりました。葛城踊りは和泉葛城山頂に鎮座する八大竜王の氏子である山麗の五か村(塔原・相川・河合・蕎原・木積)が降雨を祈願、または感謝するために行った踊りで、この踊りを現在まで伝承しているのは塔原だけです。平成5年に大阪府無形民俗文化財に指定されました。
挨拶をする葛城踊り保存会会長 藤原さん
挨拶をする永野市長
夕刻5時を過ぎると、「東西、東西」で始まる口上を唱えながら「新発意(しんぼうち)」役の男の子が、うちわをあおぎながらゆっくりと円を描いて境内を歩き、葛城踊りが始まりました。一気に神秘的な世界に引き込まれていきます。そして「踊り子」の小学生たちが色鮮やかな美しい衣装に身を包み、太鼓を打ちながら踊ります。「ぶち」を横にして眼前に持ってきたり、覗くような独特のしぐさが特徴的です。神笹を腰に仕込み、太鼓を軸に右に左に舞い、跳ねるように踊る姿に、誰もが魅了されました。
新発意(しんぼうち)
美しい衣装に身を包み踊る「踊り子」
少子化により伝統芸能の担い手不足が心配されますが、今年は踊り子が5人に増え、久々に「大山踊り」と「車踊り」が奉納されました。葛城踊りは、毎年8月14日に奉納されます。地域の人たちが大切に受け継いできた伝統芸能をぜひ一度ご覧ください。
また、「葛城踊り」は、11月に開催される「第66回近畿・東海・北陸ブロック民俗芸能大会 愛知県大会」に近畿代表として出場します。広く「葛城踊り」を知ってもらえる機会になることでしょう。