いきいき学びのプラン 1面

印刷用ページを表示する 2010年9月1日掲載

シリーズ 「人が咲く。」

  星ヶ丘町(大阪府営荒木住宅)では、「一人を大切に、安心とふれあいの町づくり」をテーマに31もの福祉活動が展開されています。
 今回は民生委員を初め、子どもの安全見まもり隊など様々な団体に所属し、「リビングほしがおか」の立ち上げにも尽力された原口正彰(はらぐち ただあき)さんにお話を伺いました。

 原口正彰(はらぐちただあき)さんの顔写真

 

大学進学を諦めざるをえなかった20代の頃、「自分を成長させたい」そんな一心で足を運んだ幾多の講演会。それ以来、本当に自分に合った生き方を探し求めてきた・・・。

人生二毛作の時代へ

 講師の話の中で「昔は、人生50年。子育てのうちに生涯は終わった。これからは人生二毛作」という話に共感し、長い第二の人生をどう有意義に生きるかを自分なりに考えました。そして、地域に恩返しをしよう、社会貢献の人生を送ろうと心に決め、仕事をしながら青少年指導員などを務めたりと、地域に関わってきました。定年後、いきなり地域に帰るというのは案外難しいものです。日頃から近所の人と交流を重ね、つながりを作っておくことが大切だと感じています。

顔の見える福祉活動

 世代を超えてお互いに交流し、助け合うことができるふれあいの場が必要だと感じ、星ヶ丘町に「リビングほしがおか」をオープンしました。28名のボランティアの協力により喫茶コーナーが運営され、福祉活動の拠点として、大きな役目を担っています。お茶やコーヒーを楽しみに、町の人が気軽に集い、話ができる場であってほしい。たくさんの人と交流することでお互いの状況を把握し、地域の情報を共有することができるような雰囲気作りを目指しています。専門職等と地域が連携して情報交換を行うことにより、実際に孤立・孤独死を防ぐこともできました。

地域に三声あり

 孟子の言葉に『家に三声あり』という言葉がありますが、今は『地域に三声あり』ではないでしょうか。親と子どもの声の他にあともうひとつ、必要なのは高齢者の声です。目に見えないものに対する畏敬や感謝の心、昔ながらの知恵など、地域にはそんな声が溢れています。私は、高齢者の声を活かしながら、登下校の見守りだけでなく、子どもたちに優しい町づくりをしていきたいと思っています。

子育ては地域と共に

 活動の一番の喜びは、「ありがとうの笑顔」です。それは何物にも換えがたく、今後の活力にもなります。昨年、子どもの安全見まもり隊あてに新条小学校の全校生徒から、お礼の手紙が届きました。これは本当に嬉しかったですね。そして、私たちも子どもたちが喜んでくれるようにと考えることが、新たな楽しみになっています。
 また、中高生のボランティア団体「HiSHO」(ひしょう)が結成され、現在6名が活動しています。彼らと一緒に考え、共に汗を流すことは楽しいですね。若い頃から無償で動くことを経験し、達成感や必要とされる喜びを体で感じることは大事なことです。彼らの活動を見守り、応援することで、青少年のボランティア意識の向上と健全育成になればと思っています。
 自分の孫を守るように、地元の子どもたちも守りたい。今後、更にネットワークを広げ、地域ぐるみで星ヶ丘町のコミュニティが元気になるように考えていきたいです。

子どもたちからのお礼の手紙 子どもたちからのお礼の手紙

星ヶ丘町 福祉活動の一部 「朝市ほしがおか」の写真。机には小分けされた数十種類の野菜が所狭しと並ぶ。近所だから持ち帰りも便利。新鮮なうえ、低価格なのであっという間に売り切れる。   「リビングほしがおか」の写真。府の「ふれあいハウジング」事業の一環として、平成20年6月に開設。校区内外からの来場者も多く、昨年度は延べ13,423人、1日に平均66人の利用があった。

 はつらつとした笑顔で話す原口さんは、これからも町会各種団体やたくさんのボランティアのみなさんとチカラを合わせて、地域に根を張った活動をされることでしょう。

コラム「初心生涯」

8人目の名誉市民である原昇前市長より寄稿いただきました。

私たち人間が、難しいこの世の中を生き抜くためには、誰しもが人生の目標を定め、それに向かって努力しなければならない。私は、そういう意味で人生の標語とも云うべき目標として「初心生涯」を座右の銘として人生を生きてきたつもりである。
しからば、我が尊い命を大切にすることは基より、地域社会に感謝し、地域の人々に報いる努力をすること、これこそが私の「初心生涯」の心である。もちろん、感謝は正義の観念を含み、悪しきことは断固として排斥して正しい方向に向けていくのが人としての務めであると信ずる。
かつて私の八期当選に際し、同級生主催の祝賀会が東京で開催された時、大先輩の瀬島龍三(せじま りゅうぞう)氏も出席されていた。その時「初心生涯」と書かれた色紙を頂戴し、さらに元気で地域社会に貢献するように励まされた。
それ以来、色紙は応接室に飾り拝見している。そしてその時に励まされた感激を心に刻み、さらに新たな思いでがんばる決心をした次第である。
人間誰しもが、一人ひとりに崇高な初心というものが存在し、そこに向かっての人生は山あり谷ありであることは想像にかたくない。

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 そのため、原昇氏の「昇」の漢字は本来のぼるですが、「昇」と置き換えています。ご了承ください。

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