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子育て真っ最中のみなさんへ

印刷用ページを表示する 2009年3月3日掲載
毎日忙しく過ぎていき、自分の時間もゆっくり持てないかたも多いのではないでしょうか?たまった家事や仕事を必死にこなしている横で、子どもに泣き叫ばれたりして、子育てはけっして楽しいことばかりではありません。
 イライラするあまり必要以上に叱ってしまったり、子どものわがままに振り回されてしまったり・・・と、みなさんが日々子育てする中で、ある一定のパターンが出来上がっていたりしませんか?
 実は、自分の癖やパターンを知ることで悪循環に陥らずにすむことがあります。ここでは子育てをうまく乗り切るための、ちょっとしたコツをご紹介します。
 まずは "自分を知る"ことから始めましょう。

交流分析とは?

心理療法の中に、交流分析というものがあります。交流分析とは、エリック・バーンという人が創始したものです。彼は、パーソナリティが「親 P;Parent」「大人 A;Adult」「子ども C;Child」という3つの自我状態として構造されており、それらが5つの自我の働きとして機能していると考えます。

・・・つまり、自分の心の中には次の5つの部分があるとイメージして下さい。

・「批判的親 CP;Critical Parent」
・「養育的親 NP;Nurturing Parent」
・「大人 A;Adult」
・「自由な子ども FC;Free Child」
・「順応した子ども AC;Adapted Child」
 そして、この5つの部分がその人の中でどう働いているかを捉え、その人の対人的な交流の持ち方のパターンを分析するのが「交流分析」というものなのです。

5つの部分とその長所・短所について

では、先ほどの5つの部分について詳しく見ていきましょう。

1.「批判的親 CP;Critical Parent」

自分の価値判断を正しいものとして譲らず、主に「~しなければならない」とか「~すべきである」といった批判や非難を行います。良心や理想と深く関連しています。

2.「養育的親 NP;Nurturing Parent」

人をいたわり、親身になって世話をするといった、親切で、寛容的な態度や行動を示します。

3.「大人 A;Adult」

事実に基づき、物事を客観的かつ論理的に理解し、判断しようとする部分です。

4.「自由な子ども FC;Free Child」

本能的・自己中心的で、自由で縛られないといった、もって生まれた自然な姿です。

5.「順応した子ども AC;Adapted Child」

感情表出を抑えて周囲に合わせようとする部分で、親のしつけや教育の影響を多分に受けています。
さて、今挙げられた5つの部分には、それぞれ次のような長所と短所があります。
長所
短所
CP
理想の追求
道徳的・論理的
善悪をわきまえる
責任追及
支配的・威圧的
厳しすぎる
NP
温かさ
養護的・保護的
他人への思いやり
甘やかし
過保護・過干渉
世話のしすぎ
A
情報の収集・分析
客観的理解
現実的判断
冷たい
人情味に欠ける
人の気持ちより事実優先
FC
自由奔放・明るい
創造的・好奇心
天真爛漫
自己中心的
本能的・衝動的
わがまま
AC
素直
協調的・適応性
他人を信頼
自信喪失・自責の念
自主性なく依存的
ひねくれ・反抗する

 これらの5つの部分のうち、どの傾向が強いかあるいは弱いかはそれぞれ個人差があります。もちろん、正解があるわけではありませんし、どの傾向が良いとか悪いとか、そういったものでもありません。

子育てへ活かすには?

 自分はどの傾向が強いのか、何となくイメージ出来ましたか?
 実はそれぞれの傾向の強さが影響して、子育てするときに次のようになりがちなのです。悪循環にならないよう、うまく乗り切るためのコツもあげてみます。

1.CPの傾向が強い人・・・自分の子どもを厳しくしつけようとしがち。「こうあるべき」という自分の価値観を、子どもに押し付ける面があります。
⇒少し甘いかな?と思うくらいでOk。枠にとらわれすぎず、少しくらいのわがままには目をつぶってみましょう。

2.NPの傾向が強い人・・・自分の子どもに甘くなりがちで、おせっかいをやきすぎる面があります。
⇒時には子どもを毅然と叱りましょう。親があまり手を出さず、出来るだけ自分のことは自分でさせてみましょう。

3.Aの傾向が強い人・・・子どもの感情や思いを受けとめるのが苦手で、ユーモアに欠ける面があります。
⇒親自身が趣味や遊びに熱中したり、心の底から笑える経験を増やしたりしてみましょう。

4.FCの傾向が強い人・・・カッとなりやすく、子どもを叱る時に感情的になりやすい面があります。
⇒叱る時は、その場を離れていったん落ち着いてから、子どもに冷静に言い聞かせるようにしましょう。

5.ACの傾向が強い人・・・子どものいいなりになってしまったり、自分の意見や気持ちを押さえ込んでしまったりする面があります。
⇒親自身が自分の良い面を出来るだけたくさん見つけ、自信のあることに取り組んでいきましょう。

最後に・・・

いかがでしたか?
 たとえこのうちのどれかに当てはまっていたとしても、その傾向を無理に押さえ込もうとする必要はありません。「自分にはこういう傾向がある」という事に「気付く」ということが大事なのです。
 また、自分の子どもや家族・友人など、他の人はどの傾向が強いのかを知ることで、より相手を理解することができ、子育てだけではなく家族や友人・職場などの人間関係が円滑になる事もあります。

 みなさんも一度、普段の自分を振り返ってみてください。家族や友人・同僚に尋ねてみてもいいですね。自分では気付かなかった部分があるかも知れませんよ。