お酒と健康について

印刷用ページを表示する 2010年1月13日掲載

お酒と健康 ~上手なお酒の飲み方~

行事の多い季節がやってきました!年末からのクリスマス会、忘年会に続き、年始はお正月、新年会など…。
お酒を飲む機会が普段よりも増えるのではないでしょうか?普段からお酒を飲む習慣のある人、普段は飲まないけれどもお付き合い程度に飲む人など様々だと思います。今月は健康的なお酒の飲み方について考えてみましょう。

アルコールとは・・・

身体や脳に影響を及ぼすアルコールは、エチルアルコールといいます。これは肝臓でアセトアルデヒドという物質に分解されます。アセトアルデヒドは毒性が強く、顔面の紅潮・頭痛・吐き気・頻脈などの不快な症状を引き起こします。アセトアルデヒドはアセトアルデヒド脱水素酵素によってさらに分解され、最後は炭酸ガスと水になって体外に排出されます。

難しい言葉がたくさん出てきましたね。要は、アルコールを摂取すると肝臓の酵素によって分解され、体外に排出されているというわけです。

肝臓ってどんな働きをしているの?

解毒 ・・・アルコールなどを分解し害のない物質にする。

代謝・貯蔵・供給・・・腸から吸収され血管を通って運ばれた栄養素を、貯蔵または供給する。

アルコールと肝臓

肝臓がアルコールを処理する能力には個人差がありますし、分解酵素の量は遺伝的に決まっています。多量飲酒を続けていると、肝臓もアルコールを処理し続けなければならず、大きな負担がかかります。すると、肝臓自体の働きが悪くなり、脂肪の代謝も悪くなる結果、脂肪肝にもなることもあります。

肝臓は《沈黙の臓器》ともいわれ、病気になっても自覚症状がなく、気づかないうちに病気が進行します。

脂肪肝から肝性昏睡への流れ

 

☆自覚症状がなくても定期健診による肝機能チェックを行いましょう。

アルコール依存症って?

飲酒量、場所、時間などを自分でコントロールできなくなる状態をいいます。アルコールを分解する酵素に個人差があるため、必ずしも大酒家がなるとは限りません。

  • 休日の朝酒、昼酒。一日中飲み続ける
  • 飲まないと禁断症状(頭痛・イライラ・手の震えなど)がでる

など、身体的、精神的に何か変わったことがあれば病院に受診してみましょう。
悪循環に陥ると、自力での回復は困難です。

お酒のうそ? ほんと??

1.日本人はお酒に弱い。

ほんと!
日本人の約半数はアセトアルデヒドが弱いか欠けているので、外国人に比べお酒に弱い人が多いです。

2.毎日たくさん飲んでも、週に一日休肝日を設ければいい。

うそ!
肝臓に影響を及ぼすのはアルコールの量です。休肝日はもちろん必要ですが、他の日にたくさん飲めば意味がないのです。

3.女性の方がアルコール性肝障害になりやすい。

ほんと!
女性ホルモンには、アルコール分解酵素の働きを阻害する作用があるといわれています。女性は男性よりも少ない酒量・短期間で肝臓に障害がでやすいのです。

4.二日酔いには迎え酒が効果的。

うそ!迎え酒は麻酔作用による一時的なごまかしです。続けるとアルコール依存症などを招きかねません。

5.寝る前にお酒を飲むとよく眠れる。

うそ!
アルコールは入眠促進には効果はありますが、睡眠を不安定にし、眠りが浅くなります。しかし耐性があるので、だんだん量を増やさないと眠れなくなってしまうので要注意です。また、利尿作用があるので目が覚めてしまう可能性もあります。

お酒の適量ってどのくらい?

分解速度は体重に比例します。体重1kgにつき1時間にアルコール0.1gを分解します。計算すると、体重50キログラムの人は1時間に5gのアルコールを分解できます。下の絵は1日の適量を示しています(これを全て飲んでよいのではなく、この中のひとつです)

アルコールの1日の適量の図            

それぞれ約20gの純アルコールを含んでいます。
あなたの体重で1時間に分解できるアルコール量を計算し、20で割ってみてください。
何時間で分解できるかがわかりますよ!

飲み方の工夫!!

飲酒量を減らす

  • 自分のペースでゆっくり飲む(人にも無理やり勧めない)
  • 飲むなら食べる(アルコールの吸収を遅くする、お酒を口に運ぶ回数も減る)
  • お酒の買い置きはしない
  • 早く寝る

誘いの多い人、付き合いで飲む機会の多い人は

  • 自分からは飲みに誘わない
  • 飲めない人の隣に座る
  • お酒の間に水を飲む
  • 飲みに行く曜日を決めておく(周りに公表しておく)
  • はしご酒はしない
  • 翌日は休肝日

ストレスがたまった時に飲む人は

  • 飲みたくなるような場所に近づかない
  • お酒以外の趣味をもつ
  • まっすぐ帰り、早く寝る

  

おつまみレシピ

食べながら飲むのは大切ですが、カロリーが気になるところ・・・

たんぱく質とビタミンの豊富なものを選びましょう

お手軽に

  • 冷奴  (薬味にねぎを添えると更によい)
  • 湯豆腐
  • 枝豆
  • 果物

ちょっと手を加えて   

白和え 
  1. 葉野菜(何でもOK)は色よくゆで、水気を絞り、2~3cmに切る
  2. 豆腐は湯通しし水気を切る
  3. ゴマをすり少量の砂糖、醤油、塩、を合わせ、2を加える
  4. 固さをだし汁で調節し1を加えて和える
豆腐チャンプルー
  1. 豆腐はしっかり水気を切り、ほぐしておく
  2. 豚肉(薄切り)は食べやすい大きさに切り、酒、塩、コショウで下味をつける
  3. にんじん、ニラ、もやしなど食べやすい大きさに切る
  4. 鍋にごま油を熱し、2.3.1の順に炒め、醤油、塩、コショウなどで味を調える
ボイル野菜のチーズ焼き
  1. 野菜(なんでもOK)をゆでる。
  2. 耐熱皿(アルミカップでもOK)に1をならべ、スライスチーズをのせる
  3. オーブントースター又はオーブンでチーズがとろけるまでを目安に焼く

妊娠とアルコール

妊婦の飲酒により、アルコールは胎盤を通過します。胎児はアルコールの処理能力がないため、胎児アルコール症候群(小頭症、顔の異常、骨関節異常、心奇形など)をはじめ、低出生体重などの障害がでる可能性があります。

少量なら問題はないと思うかもしれませんが、どの程度からが危険であるかがはっきりしないため、少量であっても控えたほうが安全です。

授乳中も母乳にアルコールが含まれると、赤ちゃんに飲酒させることになります。授乳期も控える方がよいでしょう。

飲酒する妊婦お絵

『酒は百薬の長』と言われるように、上手に飲めば疲労の回復やストレス解消にもつながります。しかし、肝臓にとっては飲まない方がよいので、飲めない人が無理に飲む必要はありません。適量を守り、健康的にお酒を楽しみましょう!!年1回の肝臓チェックも忘れずに。