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ハンセン病について

印刷用ページを表示する 2011年1月24日掲載

ハンセン病とは

 ハンセン病は「らい菌」による感染症で遺伝する病気ではありません。「らい菌」の病原性は弱く、感染してもほとんど発症しません。また、現在では、早期に発見して適切に治療を行うことで、後遺症を残さず治る病気となっています。

* 遺伝病ではありません。
* 感染力の極めて弱い細菌による病気です。
* すぐれた治療薬により治ります。
* 早期に治療すれば、身体に障害が残ることはありません。
* わが国には感染源となるものはほとんどありません。身体の変形は後遺症にすぎません。

 ハンセン病は、かつて「らい病」と呼ばれていました。
 しかし、「らい」は長い間差別と偏見を受けてきた歴史があり、人々に正しい認識をもってほしいとの願いから、菌の発見者であるノルウェーの医学者ハンセン博士の名をとって「ハンセン病」と改められました。

ハンセン病を正しく理解しましょう

 ハンセン病は、1996(平成8)年に「らい予防法」が廃止されるまで、遺伝しない病気ですが、過去においては遺伝病として恐れられ、隔離が必要な伝染性の病気として誤解されてきました。約90年間、国や地方自治体などにより行われた強制隔離政策が、患者・回復者の人権を著しく侵害するとともに、その家族の方々にも多大な苦痛や苦難を与え、さらに、社会にハンセン病に対する偏見・差別を植え付けてきました。

 厚生労働省の施設等機関である国立ハンセン病療養所は、現在、全国に13施設、私立ハンセン病療養所2施設があります。また、国立病院・療養所の多くは、2004年4月に独立行政法人国立病院機構へ移行し、国立ハンセン病療養所は、現在も厚生労働省直属の施設等機関です。主に医療機関と入所者が居住するコミュニティーで構成されています。

 2010(平成22)年5月1日現在で約2,500人余りの方が療養生活をされています。ほとんどの方が既に治癒していますが、後遺症による障害や加齢による生活習慣病、認知症などの治療やリハビリが必要です。さらに強制的に行われた断種手術、堕胎手術のために子供がいない方が多いことから、介護を必要として療養所に入所されている方もいます。

 平均年齢が81歳を超えていることや、今も残るハンセン病に対する偏見・差別などのため、社会復帰を望んでも叶わないのが現状です。社会復帰された方の多くも、自分の病歴を周囲に知られると、地域にいられなくなるのではないかという不安やおそれを持って生活をされています。

 2001(平成13)年に国の責任を認めた「らい予防法」違憲国家賠償請求訴訟の熊本地方裁判所判決が出されて以降、ハンセン病問題は解決に向けて動き出していますが、患者・回復者とその家族の人権と尊厳が完全に回復されたわけではありません。

 2009(平成21)年4月から「ハンセン病問題の解決に関する法律」が施行されました。この法律では、ハンセン病回復者等に対して、患者であったことを理由に差別することをなどを禁止しています。

 今、私たちにできることは何でしょうか?まず、ハンセン病がたどってきた様々な歴史を学び、ハンセン病に対する正しい知識を身につけ、理解することではないでしょうか。

 ハンセン病回復者等の方々が人権を大きく制限・制約されてきたこと、また社会において偏見や差別が存在してきた事実を厳粛に受け止める必要があります。
 ハンセン病について一人ひとりが正しい知識と認識を持ち、偏見と差別をなくし、一日も早くハンセン病回復者等の方々を温かく迎え入れる社会を実現しましょう。

*関連情報 厚生労働省ホームページ http://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/kenkou/hansen/index.html