伝説34 隠谷(かくれだに)<相川町>

印刷用ページを表示する 2009年3月3日掲載

 相川町から大沢町堂脇へ越す急な坂道を行くと、峠の手前左右に小さな谷がひらけ、その中程に隠谷池がある。青い水をたたえ、人家からは離れ、忘れ去られたような小世界であった。今では山が削られ、木が切られ、道がひろげられて昔の面影は失われている。
 全国に隠れ里の伝説は多いが、その隠れ谷には人の匂いがしなかった。ここだけは、いつまでも隠しておきたかった土地であったかもしれない。

隠谷の写真


 「岸和田の伝説」は、「広報きしわだ」に昭和54年4月1日号から昭和55年12月15日号まで連載されたものの転載です。当時の文言をほぼそのまま用いていますが、写真は撮り直しています。