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風物百選 61 行基参り

印刷用ページを表示する 2009年3月3日掲載

行基参りの油彩油彩 井上敬夫

 毎年10月10日朝(注:現在は体育の日の前日)、祭り本番「行基まいり」のだんじり12台が、久米田駅前通りに勢ぞろいする。
 祭りのだんじりが「寺もうで」とは、当地以外の人々が不審に思うこの行事、源は古い。
 天平年間、行基が開いた久米田池は、干ばつに悩む周辺十三大字の農業用水として恩恵を与え続け、今に至っている。村人らは、この偉業を子々孫々に語り伝え、折にふれて池畔に建つ久米田寺開山堂にもうでた。日ならず、春秋2度、村人あげて豊作の祈願と感謝のための「行基まいり」が慣習となった。古老の言によると、秋祭りにだんじりが登場する近世後期に、だんじりの「行基まいり」が字(あざ)ごとに始まったとか。整然とした今のパレード形式は、明治10年以来という。
 祭りの日、往時の田園が一変した商店街を抜け、池に直進する1キロの曲行コースを練ってだんじりは境内に入る。鉦(かね)、太鼓のごう音と群衆の喧噪(けんそう)は境内外にあふれ、いっとき、堂塔も揺れる勢い。年に一度、お堂の厨子(ずし)が開帳され、人々は身近に行基像にぬかずき、堂を背に広大な池面を眺め、遠く行基の遺徳をしのぶ。一昔前と比べ、格段に大型化しただんじりと、鈴なりの引き子が緑の池水に映えるこの「行基まいり」はのどかで豪壮、山手地区祭礼のハイライトで、これからますます盛大になるだろう。が年々、見物人の波はふくれ上がり、事故防止に奔走する世話方や、警備陣の悲鳴も高まる一方だ。

文 青木英雄

資料

 夜疑神社への宮入りの翌日、田治米町を加えた、旧久米田池郷のだんじり13台は勢揃いし、パレードしながら、久米田寺行基堂へ参詣する。行基の久米田池築造による、水の恵みを感謝する農民の発意に出るものと見られる。

交通

 バス停久米田から南東600メートル


 この「岸和田風物百選」は、岸和田市の市制60周年記念事業の一つとして昭和58年(1983年)に制作されました。

 そのため、内容が古くなっている部分もありますが、交通手段を除いて、原本に忠実に再現しています。これは、実際に現地を訪れた際に、この間の時の移り変わりを感じていただければとの考えからです。